新日本海フェリー「あかしあ」乗船記(2005年8月)

はじめに

 今年の北海道への往路のフェリーは初乗船となる新日本海フェリー「あかしあ」。このあかしあは去年の夏に就航したばかりのピカピカにフェリー。


長崎で建造中の兄弟船「はまなす」
 さらにこのフェリーが建造中の長崎で半分くらい完成した姿を見て以来「乗ってみたいな〜」と思っていたほど思い入れのあるフェリーなのです。

 そんな思い入れのあるフェリーを今回は思い通りの部屋(特等Aツイン陸側、1等アウトサイドツイン海側)を予約できて、2ヶ月前から乗船するのを心待ちにして乗船日を迎えたのでした。

8月7日(日)

 このフェリーの出航は夜中の1時。それなので予約した日付は8月8日(月)となるけど、実際に乗船するのは8月7日(日)の晩。そんな事で大阪で一日遊んだ後、中国自動車道、若狭舞鶴道を走って舞鶴港フェリーターミナルに到着したのは11時半過ぎ。ターミナルに到着すると普通は乗船待ちのクルマの列にクルマを止めて、窓口で乗船手続きをするのだけど、今日の係員はターミナル前の駐車場に駐車をするように指示をしています。「二度手間になるのにな〜」と思いながらも指示通りにクルマを駐車すると、ターミナルの窓口へ。思ったよりは混んでいる窓口で乗船手続きが完了し往復の乗船券を受け取るとお楽しみの乗船時間はもうすぐ。


舞鶴港フェリーターミナル

思ったより混んでいた窓口

 クルマに戻り寝ている家族を起こすと、荷物を持ってターミナルの乗船口へ。舞鶴に到着したのが11時半で、徒歩客も乗用車も既に乗船開始となっているので乗船口へ行けばそのまま乗船出来るはず。そんな事で家族3人は眠い目をこすりながらも、乗船口から一足先に「あかしあ」の船内へ。そんな家族を見送るとクルマに戻り乗用車の乗船口へクルマを移動。ここでかなり待たされるのかな〜、と思って乗船口にクルマを移動すると、半券を切り取った係員にそのまま乗船するように指示が。えっ!こんなに早く乗って良いの〜??と感激しながら、車両甲板へ続くスロープを登って行ったのでした。


これから乗船する「あかしあ」

スロープを上がって船内へ

 フェリーの車両甲板に入るとまたまたビックリ。車両甲板にはかなりの余裕があって、駐車を指示されたスペースも隣のクルマとのスペースはたっぷりあるのです。お盆の時期だと車両甲板もクルマで一杯となって、クルマの間を歩くときも荷物でクルマにキズをつけないように気を使うのが普通なのに、今日はそんな心配は全くいらないようです。そんな事でクルマを駐車すると、車載冷蔵庫などをクルマから下ろして、いつものように車両甲板から狭い階段を登って案内所のある4階へ。今日は家族が先にチェックインしているので、案内所に寄る必要はありません。なので案内所前は素通りし、ロビーにあるエレベーターに乗って特等A室のある6階へ。


余裕タップリの駐車スペース

4階にある案内所

 6階のフロアでエレベーターを降りると、ちょうど5階のフロアで生ビールやおつまみの屋台が営業中でした。生ビール〜にかなり惹かれるけど、ビールは持ってきているし、最初の一杯は売店で買う「サッポロクラシック」に決めているので、そのまま客室のある通路へ。さすがに特等の通路だけあって、かなり通路も広く作られているのが分かって廊下を歩くだけでかなり贅沢な気分に(笑)


5階のフロアで営業中の屋台

かなり広めの6階の通路

 6階のエントランスから船首に向かって少し歩くと、これから約20時間お世話になる特等Aツインルームの609号室に到着。すでに家族は部屋に入っているので、ノックをして鍵を開けてもらうとお楽しみの部屋の中へ。部屋に入るとそれほど広くはないものの、プライベートテラスもあるし、もちろんバストイレ付き。ちょうど外には舞鶴港の夜景も見えて本当にすばらしいの一言。


特等Aツインルーム

窓から見る舞鶴港の夜景

 そんな素晴らしい部屋に満足すると、すぐに部屋のお風呂で汗を流すことに。出港直前だと大浴場がかなりの混雑になって、「洗い場待ち〜」なんてことになるから、部屋でゆっくりと汗を流せるのは本当にウレシイもの。そんな事で部屋の風呂で汗を流すと、次はお楽しみのビールのお時間です(笑)。飲むのはもちろん売店で買ってきた「サッポロクラシック」。フェリーに乗ったら、やっぱりビール!と言っても過言ではありません。そんな事でビールをプシュ!と開けて飲むビールは本当に最高なのです。


4階の売店で「サッポロクラシック」を買って

やっぱりフェリーに乗ったらビール!

 ここから先はさらに数本のビールを飲み続け、気がつくと時計の針は1時に。1時になると「あかしあ」は汽笛と共に舞鶴港を出港。心地よい酔いが回った所でそろそろ寝る時間だね、と言うことで僕は5階の1等ツインルームへ移動。何しろ我が家はレディファーストが基本なので、特等Aは女性部屋。1等が男性部屋となっているのです。そんな事で冷蔵庫などを持って、5階の1等フロアに移動。この「あかしあ」の1等ツインルームは同じ料金なのにアウトサイドとインサイドの2種類あって、インサイドだと窓の外は反対側の部屋が見えるだけで海が見えないのです。海が見えるのと見えないのでは、部屋にいるときの快適度が全く違うのは言うまでもありません。それを知っていたので今回の予約はアウトサイドを指定して予約をしたのでした。6階よりは狭い通路を通って1等ツインルームに入ると、特等よりは狭いものの、くつろぐには十分の広さの1等ツインルームはこれからの快適な睡眠が約束されたようなもの。


5階の1等フロアの通路

1等洋室ツインルーム

 1等に入るとすでにマサキチは気持ちよさそうに熟睡中。そんな横顔を見ながら、僕も快適なベッドに横になったのは出港から30分ほど経過した1時半になっていたのでした。

8月8日(月)

 昨日の晩が遅かったから、起きたのはいつもよりかなり遅い8時過ぎ。起きてすぐに窓の外を見ると、天気は曇りのようだけど予報は晴れなのでこれから晴れてくれるでしょう。窓の外を見た後は一人で船内の散策へ。まず行ったのが5階のレストラン。「あかしあ」のレストランは朝食はバイキングになっていて、大人1,100円、子供600円で食べ放題となっています。いつかはバイキングで食べてもいいかな〜、と思ったけど今回はパス。


1等洋室の窓から見た海

5階レストラン入り口

 ちなみにレストランはスリッパ&浴衣姿での入店はNGだそうです。さらにいろいろ回ってたくさん写真を撮影したけど、印象に残っているのが6階のスモーキングルームなのです。


6階にあるスモーキングルーム
 このフェリーは分煙が進んでいて、個室も禁煙。個室しかない6階にスモーキングスペースがしっかりと設けられているのでした。だから個室が煙り臭くないのだな、とすごく感心。タバコを吸わない人間にとって、これはかなりありがたいものです。

 5階にはレストラン以外のもカフェテリアがあって、ここでも軽めの食事が取れるみたい。さらにカフェテリアの奥には、このフェリーで唯一外に出ることが出来るオープンデッキがあって、ここではお昼になるとビアガーデンがオープンしてジンギスカンが食べられるとのこと。


5階のカフェテリア

カフェのメニュー

船尾にあるオープンデッキ

 さらに船内散策は続き、オープンデッキからエントランスに戻り、ピカピカの階段を下りると1階の案内所前にあるゲームコーナーへ。ここには数台のゲームがあって、朝から子供に交じって大人が遊んでいる姿を見ることが出来ました。


ピカピカの5階エントランス

4階のゲームコーナー

 最後に6階に上がると正面には映画を見ることが出来るコンファレンスルームへ。今日の映画上映は10時と16時で10時からが「忍たま乱太郎」、2時からが「ラスト・サムライ」でした。


6階のエントランス

今日のビデオメニュー

 ここで1時間ほどの船内散策を終えて5階の1等ツインルームへ。9時半過ぎに戻ると、すでにマサキチは起きているのでここでちょっと遅いけど朝食タイム。今回の航海はお昼にはビアガーデンでジンギスカン。夜もレストランでお楽しみのディナーとかなり贅沢なので、朝食は質素にカップラーメン。もちろんカップラーメンのお供にビールをプシュ!そんな事で朝食を食べてほろ酔い気分となった所で、女性陣の寝ている特等Aルームへ。部屋に入ると二人とも既に起きていて、女性陣も朝食の時間に。その間にプライベートテラスに出てみると、テラスから前を見るとブリッジが目の前に見えていました。


朝食は質素にカップラーメン

プレイベートテラスから見るブリッジ

 朝食を食べてノンビリしていたら、「間もなく舞鶴へ向かうはまなすとすれ違います。」との船内放送が。事前に右側を「はまなす」が通ると聞いていたけど、今日の例外では無く右側を通過するので、プライベートテラスから「はまなす」を独占できそうな感じ。かなりワクワクしながらテラスに出て前方を見ていたら、遠くから近づいてくる「はまなす」を発見。一度見え始めると、お互いが超高速船なので、見る間にはまなすが大きくなってきました。


ブリッジの向こうに「はまなす」発見

見え始めてからこの角度までたった3分余り

 あっと言う間に近づいてきた「はまなす」に見とれていたら、いきなり「あかしあ」から汽笛が「ボ〜〜!!」外に出ていたし、かなり近くで汽笛がなったらしく、その迫力にビックリしたと共に大感動〜!!そんな汽笛に感動していたら、「はまなす」からもお返しの汽笛が!そんな汽笛に感激していたら、「はまなす」は見え始めてから5分しないうちに目の前から姿を消してしまったのでした。


このあたりで汽笛の交換が

さようなら〜「はまなす」

 「はまなす」との対向が終わったのが10時半。ここからは部屋でノンビリとゲームやテレビ(部屋にあるテレビでは衛星放送が見ることが出来ます)を見ていたらすぐに時間は12時に。12時なるとお楽しみのジンギスカンの時間。今まで何度も新日本海フェリーに乗ってきたのに、まだ未体験のジンギスカンを体験するのが今回の船旅の一つの目的でもあったので、とにかく楽しみにしていたのす。そんな事でウキウキしながら、船室を出て5階船尾にあるオープンデッキへ。オープンデッキに行くとまずはご注文〜、と言うことで特設の屋台でジンギスカン3人前(1人前750円)と野菜セット2人前(1人前350円)、さらに大ご飯(200円)と生ビール(500円)を、とっても感じの良い店員さんに注文。他のメニューは牛カルビ(1,000円くらい)とキムチがあったような・・・注文するとホットプレートのある空いている席を自分で選んで着席。


特設の屋台でジンギスカンをご注文

ホットプレートのある席へ着席

 着席するとホットプレートの上の鉄板に油が塗られ、数分後には待望のジンギスカンと野菜が運ばれてきました。ジンギスカンは丸くカットされていて、ちょっとした厚みもあってこれは期待できそうな感じ。


ジンギスカン1人前750円

ボールに盛られた野菜セット350円

 運ばれてきた野菜をまずは鉄板に敷き詰め、その上からお肉を鉄板へ。ジュージューと音がするのを、つばを飲んで見守ること(笑)数分でお肉がイイ色に。


野菜を敷き詰めた上にお肉を載せる

お肉がイイ色になってきた

 お肉が食べ頃になったらもちろん生ビールでカンパーイ!その後はひたすら食べるだけ〜。初めて食べたフェリーのジンギスカンだけど、動いているフェリーのオープンデッキで、海を見ながら食べるジンギスカンがこんなにオイシイなのか!と言うのが正直な感想で、本当にこれはクセになりそう。まだ未体験の方は是非オススメ致します。


生ビールが本当にウマイ!

女性陣もご機嫌〜♪

 おいしいお肉をたくさん食べて大満足となってオープンデッキを後にしたのが1時ちょっと過ぎ。ここで腹ごなしに、と行ったのがゲームコーナーにあるエアホッケー。ここでエアホッケーを数ゲーム楽しむと、いきなり眠気が・・・そんな事で僕は静かな1等ツインルームでゆっくりとお昼寝。他のみんなは特等Aルームで花札大会の開始〜となったのでした。


4階のゲームコーナーでエアホッケーを

特等Aルームで花札大会開始〜

 とっても静かな1等ツインルームで快適な昼寝から目覚めたのが3時前。


4階にある大浴場入り口
 たしか大浴場の入浴時間が3時か4時までなので急いで大浴場へ。やっぱりフェリーに乗るからには、一度は展望大浴場に行かなくては気が済まないのです(笑)。大浴場に行ってみるとクローズ間際と言うこともあって、かなりの混雑だったけど、海を見ながらゆったりとお湯に浸かるのは本当に気持ちのイイもの。

 大浴場で汗を流してさっぱりしたら、特等にいる家族を連れて5階のフォワードサロンに行ってみました。このフォワードサロンはフェリー超満員の時は人がイッパイのはずだけど、今日は満員なのに空席があるので、青空の中をゆったりと進むフェリーの姿をノンビリと眺める事ができたのでした。


4階にあるフォワードサロン

青空の下でゆったりと進む「あかしあ」

 フォワードサロンでゆっくりと海を見た後、部屋に戻ると早くも時間は6時ちょっと前。この時間になるとお楽しみは「あかしあ」のレストランでのディナーとなります。6時を過ぎた頃に4階のレストランへ。この「あかしあ」のレストランも他の新日本海フェリーのレストランと同じ、好きな料理をトレーに乗せて最後に精算する方式。


4階のレストラン入り口

トレイに好きな料理を乗せて最後に精算

 家族で4人で思い思いの料理を選び、タイミング良く空いた窓際の席に座ると、お待ちかねの「いただきま〜す!」。このレストランは好きな物を取りすぎるとかなりの料金になってしまうので注意が必要だけど、味もそこそこだしフェリーに乗ったら一度はレストランで食べてみる価値は十分にあると思います。


かなり席数の多いレストラン

楽しいディナーの始まり〜

 夕食を食べていると横に窓にはこれから沈もうとする太陽が見えています。これはフェリーからきれいな夕日が見られるかも。とおいしい料理を食べながらきれいな夕日にも期待が膨らみます。


赤く染まってきたフェリーの後方
 そんな事で食べ終わると、後方のオープンデッキへ。すると夕日を期待する人たちがかなりいて、これはゆっくりと夕日を眺められそうにありません。とりあえず心持ち赤く染まってきた景色をカメラに収め、夕日側に窓のある1等ツインルームに行くことに。

 1等ツインルームに入ると、窓の向こうにはこれから沈もうとする夕日が目の前に!これは素晴らしい夕日のショーが自分達の部屋で家族だけでゆっくりと見ることが出来そうです。家族4人で窓の向こうの夕日を言葉も無く見入っていると、7時ちょうどに夕日はゆっくりと日本海へ。


窓の外には美しい夕日が

夕日が一番輝いた瞬間

 沈みきった夕日に感激すると、下船まであと2時間ほどとなってきました。この時間になるとフェリーは積丹半島の神威岬沖を通過。


7時ちょうどに太陽は日本海へ

間近に見えてきた神威岬

 神威岬に近づいてくると、灯りをつけて漁をする漁船を数隻見ることが出来ました。そんな景色を楽しんでいると時間は8時に近づいてきました。下船まであと1時間ほどとなったけど、まだ子供達は部屋の中でゲームに夢中・・・


灯りをつけて漁をする漁船

まだゲームに熱中する子供達

 外がすっかりくらくなると後は下船までは部屋で待機しているだけ。と思って外を見ると前方右側に小樽のきれいな夜景が。この夜景に誘われるようにプライベートデッキに出て、徐々に近づいてくる小樽の夜景に見入っていると時間は早くも8時半。「お部屋のカギを回収に伺います」と放送の後、船員さんが各部屋を回って部屋のカギを回収にきてくれると、いよいよ下船はもうすぐ。定刻の9時10分ほど前に「車両甲板を開放しました」との放送が入ると、とっても快適だった特等Aルームを後にして案内所前に。しかし案内所前はスゴイ混雑なのです。


徐々に近づいてくる小樽の夜景

下船を待つ案内所前の乗船客

 10分ほど待ってようやく案内所前で下船券を船員さんに渡し、狭い階段を下りて車両甲板へ。車両甲板に行くと、行きは気づかなかったけど、このフェリーは船尾にオートバイ専用のスペースがあるのを発見。このスペースが確保されていると、オートバイのライダーも乗用車の下船を待つ必要がないから、ライダーにとっても早く下船準備が出来てイイかもしれません。そんな事を考えていると、スロープがゆっくりと「あかしあ」の下船口に接続。


船尾にあるオートバイ専用スペース

スロープが下船口に接続

北海道へ上陸したのは9時半でした
 スロープが接続されたのが9時10分。我が家のクルマは最後の方に止めたので、下船まで時間がかかり、約8ヶ月ぶりに北海道へ上陸したのは下船が始まってから20分後の9時半となっていたのでした。

 初めて乗った「あかしあ」。最新のフェリーだけあって、思った以上に快適でかなり気に入りました。高速船といえば僕のお気に入りは「すいせん」だけど、「すいせん」と甲乙つけがたいと言えるほど、この「あかしあ」も素晴らしいフェリーというのが、初めて乗ってみた素直な感想です。また機会があれば乗ってみたいと思っています。

おしまい

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