湖西連峰完全縦走トレッキング(2005年3月12日)

序章

 先週の梅田峠から大知波峠廃寺跡までの往復で手応えを感じたので、先週に引き続いて湖西連峰にトレッキングへ行くことにしました。ただし先週の同じコースではもちろん面白くありません。2回目だから今回は湖西連峰を極めよう!と言うことになって、湖西連峰の北の端にある宇利峠から、南の玄関口である梅田口まで完全縦走をしようと計画。当日の天気予報は晴れ時々曇りの予報で天気も良さそう。ただし今回も参加者はトツカさんと私だけと寂しいですが、当日はトツカ宅に6時半に集合することにして当日を迎えたのでした。

3月12日(土)

 今日は5時半に起きて山の上で食べる食料を買ってからトツカ宅に行く予定。しかしいつもの事だけど、予定よりも10分遅れでトツカ宅に到着。トツカさんは準備万端ですぐにクルマ2台で出発。なにしろ今回は登った場所に戻るわけではないので、カヌーツーリングみたいにクルマの回送が必要なのです。


本日のトレッキングコース(宇利峠→梅田口)
 そんなことでまずは梅田口に、トツカさんのアトレーセブンをデポし、私のミストラルに乗って宇利峠へ。クルマでも梅田口から宇利峠は30分以上の道のりで、クルマを運転しながら本当にこんな長い距離を歩けるの〜?それも山の中を・・・と、ちょっと不安に。それでも宇利峠に到着し、林道入り口にミストラルを止めて歩き出したのは7時半。この林道脇にはクルマを止めるスペースは3台ほどしかなく、これからハイキングシーズンになると止める場所に苦労しそうな感じ。さらにこの宇利峠は湖西連峰の北の端にあるけど、湖西連峰ハイキングコースの地図からも外れているので、案内表示などなくどこから登って良いのか迷ってしまうほど。それでも林道のゲートに小さな木の案内表示を見つけることが出来て、林道のゲートを横からクリアすると、お楽しみのトレッキングがスタート。

宇利峠の林道脇にクルマを駐車

林道のゲート脇にある案内表示

 林道のゲートを通過し、このまま林道を進むと思って歩き出すと、2分もしないうちにいきなり登山口が林道の右側に出現。と言ってもやっぱり、木の看板しかないのでぼんやりしていると見落としてしまうかもしれません。林道から登山口に入ると、いきなり登山道は山の斜面をそのまま真っ直ぐに登り出す事になって、準備運動もなしでいきなり全力で走り出すような気分なのです。


見落としてしまいそうな登山口

斜面を直接登る急坂はキツ〜いのです。

 この急坂にはロープまで張ってあるところがあるほどで、このロープを掴まないと登れないほど。そんな急坂を登り切ると、三ヶ日町が設置した案内板があってここで一息つけます。しかし上を見上げると頂上はまだまだ先。イヤな予感を感じながら歩き始めると、またまた斜面を直接登る急坂が待っています。そんな急坂をフーフー言いながら登りきるとようやく尾根上に到着。最初の30分で標高を150m近く稼いだことになるので、これはこれは疲れる訳です。


登りが一段落したところにある案内表示

さらに急な登りは続く〜

 尾根上に着くとようやく湖西連峰らしいなだらかなハイキングコースとなるけど、今までの急坂を考えると、この宇利峠から本坂峠の区間はハイキングコースという域を超えていると思います。いきなりの急坂で汗だくになった体をクールダウンするように、のんびりと尾根上のおだやかな道を歩いていると、烏帽子岩の案内板を発見。コースから左に15mほどの所に烏帽子岩はあり、「まーこんなもんかな〜」という感じの岩でした。


穏やかな尾根上の道

烏帽子岩の案内板

烏帽子岩

 烏帽子岩を通過し10分ほどで今度は大岩へ到着。この大岩手前でコースは、大岩の上を行くコースと下を進むコースに別れます。どちらを行ってもそのあと合流するので同じですが、上のコースを行った方がラクみたいです。でも分岐点には「中山峠は下」という黄色いテープが木に巻かれていました。


分岐点の黄色いテープ

下から見上げた大岩

 大岩を過ぎるとすぐに、「←眺望良し」とあって、コースをそれて左に行くとすぐに奥浜名湖を一望できる展望台みたいな場所に到着。宇利峠から出発して40分くらいなので、ちょうど一休みするには良いタイミングなので、ここで一回目の休憩にすることにしました。まだこの時点では三ヶ日から北に位置しているので、浜名湖がかなり遠く見えています。


景色を見ながらの休憩はサイコ〜

まだまだ遠い浜名湖

 ここで数分休憩しコースに戻り先を急ぎます。しかし最初の急坂以降は比較的穏やかだったコースも、このあたりからアップダウンが激しくなり、一度引いた汗がまた体から吹きだしてきてかなり暑くなってきました。そんな厳しいコースを30分くらい歩くと最初の鉄塔に到着。このあたりで出発してから1時間半程度歩いてきて、お腹も減ったので遅い朝食を取ることに。この鉄塔は分岐点にもなっていて、右に折れると新城側の大原調整池に降りる道が続いていました。


かなり急なアップダウンの連続

最初の鉄塔下で遅い朝食タイム

 遅い朝食を済ませ体に力が戻ったところで鉄塔下を9時ちょうどに出発。このあたりでは全く先は読めないけど、そんなに遅いタイムではないはず。これから先は高圧電線沿いに進むことになりますが、湖西連峰の弱点は、いつも高圧電線が視界に入ることかもしれません。尾根伝いのアップダウンを進んでいくと、じきにプロトレックの標高計が500mを指し(朝標高をセットした時点から気圧が下がったみたいで、かなりの誤差が出て実際は400m程度だったようです。)、これから進む方向に展望が開けました。だいたいこの山と同じくらいの高さの山が連なっていますが、この先はかなり下まで下るみたいなので、これから先はかなりアップダウンがキツそうな感じ。


名もない山の山頂部ある岩地帯

これから進む山々

 また登らなくてはいけないけど、目の前の急な坂を下りないことには先に進みません。そんな事で急な下りを降りていくと、さらにまっすぐと下りていく坂道の入り口へ到着へ。そのまま行ったら滑落しそうな急坂に「え〜、ここを下るの〜?」と思ったら、坂の手前に左に曲がる道があって、そちらに黄色いテープが巻かれています。「なんだ〜、下りなくていいんだ〜」とホっとしながらそちらのルートに進んだのが大きな間違いでした。左に曲がったルートに進んでいくと、いきなり3mほどの崖が現れ、あるのはロープ1本のみ。


真っさかさまに降りていく急坂

いきなり現れたロープ

いきなり林道に出てしまいました。
 「湖西連峰恐るべし!」とか言いながらロープを使って、崖を下りるといきなり林道へ出てしまいました。[おかしいな〜。ハイキングコースが林道と合流するのかな〜」と思いながら、林道に出た地点が林道の終点でもあるので、終点とは反対側に向かって歩き出すと明らかにおかしい・・・コンパスを見ると進む方向は北だし、先ほどの高圧線は左に見えています。これは明らかに進む方向が逆なので、ミスコースをした事は明白のようです。

 思い返してみるとやっぱりあの急坂の手前を左に曲がったことしか思い浮かびません。とりあえずその分岐ポイントまで戻ってみることにしました。この時点で「本当に梅田口まで行けるのだろうか?」とかなり不安に・・・それでも先ほどの分岐に戻り、急な坂も下りていくと坂の下にハイキングコースの印を発見。「これで梅田口まで行ける〜」と安心して、時計を見るとロスタイムは40分でした。私達が間違えたあの紛らわしい左への道は、高圧鉄塔の保守用に中部電力が使っている道のようです。
 正規ルートを気分を変えて歩き出すと、あっけないほどすぐに中山峠に到着。中山峠までは2時間もかからないと思っていたけど、実際到着したのは10時ちょうどなので2時間半掛かっていました。ミスコースしたとは言え、かなり手こずったことは否めません。


正規ルートの証である案内板を見て一安心

中山峠に到着〜。ちょっとお疲れ気味・・・

 中山峠からはしっかりとした案内板が出てきて、登山道として整備されているので、湖西連峰のハイキングコースは中山峠が北の端に位置づけられているようです。この中山峠が標高350m。これから目指す坊ヶ峰が標高446mなので、これから100mの標高差を登っていくことになります。「また登りか〜」、と思いながら中山峠を出発。歩き出すとすぐに傘モミの木、横寝杉などの見所が出てきます。


傘モミの木

横寝杉

 横寝杉を過ぎるとコースは急に険しくなり、先が見えない登りが連続して現れます。これを登れば坊ヶ峰と信じてキツい登りを登りきると、標高444mの三角点の到着。でも坊ヶ峰の山頂とは書かれていません。展望が効かない三角点を過ぎて少し下ると、豊川方面の眺望が開けてきました。


坊が峰山頂では無かった三角点

豊川方面の眺望

 草原のような雰囲気の中で、再び急な登りを登り切ると、立派な案内板のある分岐点に到着。「この地点こそが坊ヶ峰に違いない!」と記念撮影をして山を降り始めると、下ってしばらくすると、目の前には今登ってきた山と高さの山がそびえています。「もしかしてあれが坊ヶ峰?」と思って地図をみると、先ほどの分岐点は月ヶ谷尾根分岐点であることが分かりガッカリ〜・・・


坊ヶ峰山頂ではなく月ヶ谷尾根分岐点でした。

目の前にそびえる坊ヶ峰

 「こんどこそ坊ヶ峰への登りだ」と言い聞かせて急な登りに突入。すると悪いことに空は真っ黒な雲に覆われ今にも降りそうな感じ。「まずい〜」と思ったらやっぱりパラパラと空から降ってきたけど、降ってきたのは雨ではなくみぞれだったのでした。今日はやたらに寒いな〜と思っていたけど、みぞれが降るほど冷え込んでいたとは本当にオドロキでした。でもカッパを持っていないので雨よりみぞれの方が良いのかもしれません。そんなヒドイ状況の中ようやく11時10分に坊ヶ峰山頂に到着。本当にようやく着きました!という感じでともかくホっ!なのです。山頂には小さい神社まで建てられていました。


ようやく坊ヶ峰山頂に到着

山頂には小さい神社がありました。

 坊ヶ峰山頂からは本坂峠まではすぐのはず。そう思って急な下りを転げるように下ると10分ほどで、旧姫街道と交差する本坂峠に到着。坊ヶ峰の標高が445m、本坂峠の標高が328mなので10分あまりで100m以上を一気に下ってきたことになります。


坊ヶ峰からの急坂を一気に下る

本坂峠には11時半に到着

 本坂峠までは湖西連峰の中でも健脚コース。でもこれから先は普通の湖西連峰ハイキングコースなので、これまでような急な坂は無いでしょう。そんな気楽は気持ちで本坂峠を跡にするとすぐに上浅間社に到着。ここにはトイレもあるけど、ただ穴を掘って小屋を建てただけの簡素なもの。ちょっと用を足すには勇気がいるかもしれません。トイレの近くには上浅間社があって、ベンチなどもあるのでここでゆっくりと休憩してもいいかもしれません。


ハイキングコース上にある唯一のトイレ

上浅間社

 上浅間社を過ぎるとコースは登りとなって富士見岩を目指していきます。それでも本坂峠までのコースに比べればかなりラクに歩いていけるのが、疲れた体にはうれしい限りなのです。うっそうとした山の中から視界の開けた尾根上に出ると、ひと山向こうに面白い形をした大きな岩を発見。岩に向かってアップダウンをクリアするとその岩が富士見岩でした。高圧線の鉄塔が邪魔だけど富士見岩から見る浜名湖も絶景そのもの。天気良ければ名前の通り富士山が見えるようですが、今日は曇っているので見ることが出来ません。富士見岩には11時50分に到着。ここまで来れば大知波峠の廃寺跡はもうすぐのはず。


特徴的な形の富士見岩

富士見岩から見る浜名湖

 富士見岩を後にしたのが12時ちょっと過ぎ。ここから大知波峠廃寺後までは下り気味となり、気持ちよくコースを歩いていくと、あっけないほどすぐに廃寺後に到着。最初の予定では廃寺跡に11時頃に到着して、先週行けなかった不動の滝や、鍋割の水などを巡ろうと思ったけど、予想より1時間半も遅く、さらに天候もあまり良くないので、廃寺跡でランチを食べてそのまま梅田口に向かうことにしました。先週もここで休憩したけど、今日は曇りで風が非常に強くすごく寒い・・・そんな中でお湯を沸かして食べるラーメンは本当にサイコ〜、なのです。


廃寺跡には12時10分に到着

暖かいラーメンはサイコ〜なのです。

 ラーメンを食べて体を暖めて廃寺跡を出発したのは12時50分。ここから先は先週歩いているので、時間を読むことが出来て精神的にかなりラク。歩き始めて10分ほどで、鉄塔のある石巻尾根分岐に到着。さらに10分ほど進むと進むとイヌツゲの群生林を見ることが出来ます。


開けた感じの石巻尾根分岐点

イヌツゲ群生林

 ランチで元気を取り戻したので、快調なペースで歩いていくとツアーの大集団に追いついてしまいました。これだけの大人数だとなかなか譲ってもらえそうになく、そのまま多米峠までゆっくりとしたペースで集団の後ろについて歩いていくと1時半前に多米峠に到着。ゆっくり歩くと疲れないようだけど、自分のペースで歩けない方が精神的にもキツイもの。多米峠で運良く団体さんが休憩してくれたので、ここで一気に追い抜くとそのまま中尾根分岐に向かって歩いていきます。


団体さんの最後尾に追いついてしまいました。

多米峠で休憩する団体さんを追い越す

立派な案内板だけど・・・
 標高260mそこそこの多米峠からは、標高330mくらいの神石山を目指していくのでまた登りが多くなってきます。それでもペースを落とさず一気に登り切り中尾根分岐には、廃寺跡を出発してちょうど1時間後の1時50分に到着。ここにも立派な案内板が立っているけど、ちょっと立っている場所がずれているような・・・

 中尾根分岐を過ぎると5分もしないうちに、雨やどり岩に到着。この岩に登ると浜名湖と豊橋市内の両方を一望できる、湖西連峰NO1と言えるほどのビューポイントなのです。湖西連峰に来たら絶対に外せないポイントでしょう。ただし岩は滑りやすいし急なので、登る時は十分に注意が必要です。あと岩の上は吹きさらしなので、強風で飛ばされないように注意しましょう。


岩の上から見た浜名湖

後ろを振り返ると豊橋市内も

 雨やどり岩を後にすると、少しのアップダウンを越えるとすぐに神石山に到着。神石山には2時ちょっと過ぎに着いたので、ゴールの梅田口には3時頃には到着出来るでしょう。この神石山山頂は、かなり広いスペースがあるのでノンビリするには最高な場所です。雨やどり岩ほどではないけど、浜名湖の眺望も良いので、ここをランチポイントにするトレッキング計画を立てる人はかなりいるはず。ここで水分&糖分の補給などで10分ほど休憩。


神石山山頂には2時ちょっと過ぎに到着

ゆったり休憩出来る、広いスペース

 神石山からは仏岩手前の登り以外は、ず〜っと下りとなって一気に梅田口に下りていきます。途中左に曲がると「らくだ岩」と案内板があったので行ってみると、らくだの背中の形に似た岩が崖の上にひっそりと立っていました。体力と時間に余裕があれば行ってみる価値はあるかもしれません。そんな寄り道をする余裕があるのも、ゴールである梅田口が目の前に来ているからでしょうか?らくだ岩を過ぎるとすぐに最後の登りとなる仏岩前の登りが待っています。疲れた体にムチ打って最後の登りをクリアすると仏岩には2時40分に到着。


らくだ岩の向こうにも浜名湖の眺望が広がる

仏岩には2時20分に到着

 ここから先は本当に下るだけ。仏岩直下の急な下りを過ぎると、あとはのんびりとしたハイキングコースを気持ちよく下ってほどなく梅田峠に到着。ここからは林道のような固い路面を、足の痛さを我慢しながらさらに下っていくと10分ほどでゴールである梅田口に到着。到着タイムは3時ちょうどだったので、スタートしてから7時間半かけて湖西連峰の完全縦走は終了したのでした。

完全縦走を振り返って

 軽い気持ちで実行が決定した湖西連峰の完全縦走。どうせ湖西連峰だから・・・と思って甘く見たら大間違いで、特に宇利峠から本坂峠はかなり手こずりました。それでも思ってみると、スゴイ達成感と満足感を味わえるので、体力に自信がある人ならやってみる価値は十分あると思います。湖西連峰は低山ながら、縦走するとまる一日かかるほど広いので、今後も冬にトレーニングのつもりで登ってみようかな、と思っています。

おしまい

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