雲海 紅葉 秋の恵那山登山(2005年10月)

はじめに

 去年くらいからトレッキングを始めて気になっていたのが、岐阜県と長野県の県境にある恵那山。この恵那山は百名山にも選ばれていて、一度は登ってみたい山だったのでした。そんな中10月の3連休の中日だけ、長野県南部が晴れとなりそうな天気予報が発表されるや、すぐに恵那山行きが決定。登山コースはいろいろ調べた結果、最短ルートである広河原コースに決めて当日を迎えたのでした。

10月9日(日)

 集合時間の5時半に、今日一緒に登るトツカさん宅に集合。浜名湖地方の天気は雨は降りそうにないものの、空には一面の雲が広がっています。しかし北に行けば必ず天気が良くなる、と言う天気予報を信じて三ヶ日、鳳来を抜けてR257を北上。途中のコンビニで朝食と昼食の買い物をする頃には空が明るさを増してきました。これなら何とか晴れてくれそう、と期待をしながら津具グリーンパークを通過。根羽からはR151に入り治部坂を越えて一気に標高を下げるとすぐに昼神温泉へ。昼神温泉から県道に入り、中央道園原ICを過ぎると、ヘブンスそのはらへ。ここには最後の公衆トイレがあるので、登山をされる方はここに寄られる事をおすすめします。


設楽近くのコンビニで買い出し

ヘブンス園原近くの綺麗な公衆トイレ

 とっても綺麗なトイレで用を足すと、広河原登山口に向かって出発。出発するとすぐに月川温泉へ。ここを過ぎると急に道は狭くなり、県道から林道大谷霧ヶ原となります。ここまで来ると道路の至る所に、この先全面通行止めの看板が。この林道は園原から峠を越えて岐阜県側までつながっているけど、かなり脆い地盤らしくほとんど通行止めとなっているみたい。ただし恵那山の広河原登山口手前2kmの臨時駐車場までは通行が可能なのでそのまま直進。直進すること数分で全面通行止めのバリケードの手前に15台ほど止められそうな臨時駐車場に到着。駐車場に着いてみると、こんな山奥なのにほとんど満車。やっぱり3連休で、さらに百名山ともなると、登山客はかなり多いようです。この時点で時間は9時ちょっと前。山頂までの往復で7時間掛かると、明るいうちに下山可能なギリギリな時間なので、すぐに準備を整えて駐車場を出発。まずは通行止めのバリケードを越えて林道を歩き出しました。


ほとんど満車状態の臨時駐車場

通行止めのバリケードを越えて登山開始

 林道を2km歩かなければならないのはちょっとイヤだけど、それでもウォーミングアップと思えばイイかもしれません。林道を歩き始めて数分すると小さなトンネルが出現。このトンネルを越えると左を流れる本谷川の川幅は狭まり美しい渓谷となっていきます。


歩き出して数分で現れるトンネル

本谷川の美しい渓谷

 そんな景色を楽しんでいると駐車場から20分ほどで広河原登山口へ到着。立派な登山ポストのある登山口で記念撮影のあと、林道から一気に河原へ降りて、木製の橋を渡るといよいよ登山道の始まりとなります。


駐車場から約20分で登山口に到着

本谷川に掛かる木製の橋

 橋を渡り少し下流に行った所から登山道が開始。事前に調べた資料によると、ここから一気の目の前の標高差約500mの斜面を登って行くことになっています。そんな事で最初から大変だぞ〜、と覚悟しながら登山道へ。歩き出すとすぐに風穴の入り口の分岐に到着。「風穴に行って帰ろうか〜」などと冗談を言いながら、恵那山方向となる右へ進路を取ってさらに進んでいくのでした。


河原から登山道の入り口

風穴との分岐。恵那山は右へ

 この風穴との分岐を過ぎると本格的な登りがスタート。急な登りとともに登山道の路面は滑りやすそうな岩だらけで、滑らないように注意しながら登っていくと余計に疲れてしまいそうなのです。それでも何とか急坂を頑張って登り30分ほどで最初の休憩にすることに。この30分で標高を250m近く上げてきたので、なかなかイイペースと言えるでしょう。


岩だらけの登山道を慎重に登っていく

最初の休憩ポイントにて

 5分ほどの休憩のあとすぐに出発。それにしても最初の標高差500mは木立の中をひたすら登ると言った感じで、ほとんど変化が無いのが辛いところ。唯一変化が感じられるのが、次第に小さくなる本谷川のせせらぎと、プロトレックの標高計くらいでしょうか。そんな変化のない急坂を黙々と登るとようやく尾根が近づいてきたような感じが。この時点で標高は1,700m近くで時間はちょうど10時。ここで2回目の休憩にすることに。


そろそろ尾根が近づいてきた雰囲気

標高1700mに近い2回目の休憩ポイント

 ここまで来ると急な登りも一段落するはず。ちょっと長めの休憩の後、ここを歩き出したらすぐに休憩には最適な広場に到着。ここには恵那山の方角を示す案内板が立っているけど、ここに書かれている標高1,716mは落書きであって間違いだそうです。ここを過ぎると急に視界が開け、見事な白樺林の中を歩くようになります。この白樺林が青空に映えて素晴らしいの一言。


恵那山の案内板のあるポイント

青空に映える白樺林

 この白樺林を抜けると登山道は熊笹の中を縫って進んでいくようになっていきます。すると背後には急に展望が開け見事な雲海が目の前に!


熊笹の中を進む登山道

素晴らしい雲海が目の前に

 そんな素晴らしい景色を背後にしながら、それほどキツくない熊笹の中の登山道を歩けば当然ペースも上がるもの。そんな中何度も背後を振り返り、雲海を楽しみながら進むと意識しないのに標高は1,800mを突破。


白樺林と青空、その向こうには素晴らしい雲海が!

 後ろの景色に気を取られていたら、目の前には所々が紅葉した恵那山山頂も見えてきました。こちらの景色も本当に素晴らしいの一言。そんな景色の中を歩いていると、気がついたら先ほどの休憩から40分程度が経過。後ろを振り返るとトツカさんに疲れの色が見えてきたので、ちょうどイイ木のベンチがあるポイントで3回目の休憩を取ることに。


所々が紅葉して色づいてきた恵那山

3回目の休憩は11時ちょっと前でした。

 この休憩ポイントを過ぎると徐々に林の中に入っていき、背後の展望が無くなってきました。こうなるとコースはまたキツイ登りへと続いていくことに。しかしこの林に入っていくと、目の前には黄色や赤に色づいた紅葉した木々が目の前に現れ、この木々を見ているのもまた楽しいものなのです。


標高1,800mを過ぎるとうっそうとした林の中へ

紅葉した木々が目の前に

 そんな紅葉を見ながら、山頂への登りを登っていくと、徐々に登山道はぐちゃぐちゃ状態となり、まるで水田の中を歩いていくような感じに・・・何も考えずに歩いていくと、クツがグチュグチョになってしまうのでここは本当に注意が必要。そんなヒドイコースを歩いていくと徐々に上の視界が明るくなってきました。


まるで水田のようにぬかるんでいた登山道

上の方が明るくなってきた。

 もしかしたらもうすぐ山頂かな、と思いながら登っていくと、急な登りは終わりを告げて目の前には美しい紅葉が。この赤く染まった紅葉の中を進んでいくと、あっけなく山頂の広場へ到着。到着したのが11時50分なので、駐車場からちょうど3時間で登ってくることが出来ました。


赤く染まった紅葉がコース上に

恵那山山頂標高2,190m

 最後の区間だけトツカさんと別れて登ってきたので、山頂で待つこと5分ほどでトツカさんも無事に山頂へ到着。山頂に到着したらもちろん二人並んで記念撮影なのです。


トツカさんも5分遅れで山頂に到着

二人並んでハイポーズ!

 この山頂はちょっとした広場になっていて、休憩したりランチを食べたりするには最適の場所。そんな事で今日はたくさんに登山者が広場で休憩をしていました。そんな中僕らも例外に漏れずランチにすることに。もちろんメニューはいつもの通りカップラーメンとオニギリ。


たくさんの登山者に賑わう山頂広場

僕らもこの広場でランチにすることに

 そんないつものメニューを堪能(笑)してお腹がイッパイになると、トツカさんを残して僕一人でバイオトイレと避難小屋のある広場へ行ってみました。この広場は山頂広場から5分ほどで到着。この避難小屋の奥に最高点があったみたいだけど、良く調べていかなかったのでこの最高点に行かなかったのが残念と言えば残念。さらにその奥の岩場に登ると、展望が開けたらしいと言うのも後になって分かった事だけど、今回は仕方ないでしょう。そんな事で避難小屋とバイオトイレを見るとすぐに山頂広場へ。


真新しい山頂の避難小屋

手の行き届いたバイオトイレ

 山頂に戻る途中にはいくつかの小さな祠があるので、手を合わせながら山頂広場へ。戻る途中にも紅葉が美しいポイントがあるので、この時期に登ったのは山頂の紅葉の時期としては一番良い時期だったみたいです。


数カ所あった小さな祠

緑の中に点在する真っ赤な紅葉

 山頂広場に戻ると時間は12時40分。この時間から下山すれば2時半には駐車場に戻ることができそう。そんな事で山頂広場を後にして下山を開始。紅葉をかき分けて下山を開始すると、あとは一気に標高を下げるのみ。ぬかるみに気をつけながらも、かなりのペースで下っていると僅か15分ほどで岐阜県との県境分岐に到着。


12時40分に下山を開始

下山開始15分で岐阜県との県境分岐へ

 さらに下って行くと林の中から抜けて一気に視界が開け、登りでは雲海だったのに帰りになると雲が晴れて遠くの町並みまで見ること出来ました。さらに真下には来るときに通った月川温泉の姿もバッチリを見ることが出来、登りは雲海、下りは下界の景色と2度オイシイとはこの事でしょうか。


雲海が晴れて違う景色が目の前に

月川温泉が真下に

 そんな景色を見ながらもほとんど休む事をせず、かなりのハイペースで下山を続行。途中何人もの人を追い越しながら下っていくと眼下にはヘブンスそのはらスノーワールドの最上部まで見ることが出来ました。それでも途中立ち止まって写真を撮ることをしても、休憩をする事はせずにそのまま歩いていきます。


ヘブンスそのはらの最上部

熊笹の中を快調なペースで下山を続ける

 そんなペースで快調に下山を続けたら、1,700mに近い看板ポイントには1時20分過ぎに到着。ここでようやく下山を初めて1回目の休憩を取ることに。


標高1,700mに近い看板ポイント到着は1時20分

ここで下山を開始して1回目の休憩に

 このポイントで水分などを補給し、元気を取り戻すと看板ポイントを出発。ここからは展望も効かなくなり、ひたすら急坂を下ることになります。うっそうとした林に入り、急な下りに突入すると、足への負担が予想以上に凄くてこれはキツイ!あと標高差は500m近くあるので、これは下山終了時にはかなり足が笑っていそうな感じ。そんな事を考えながらも、ほとんどペースは落ちずに一気に下り、次に休んだのは標高1,500mを切ったあたりでした。


急な下りは足への負担はかなりのもの

標高1,500m地点で2回目の休憩

 ここまで来ると残りはあと僅か。疲れた体を奮い立たせ、この休憩ポイントを出発。歩き出すと今まで無かった岩が登山道に出現。この岩がくせ者で、いかにも滑りそうな感じでコワゴワ下る必要あって、余計に疲れが貯まってしまうのです。そんな事でペースは幾分落ちたけど、下れば下るほど大きくなる本谷川のせせらぎに勇気づけられ、何とか本谷川の川原に下り立ったのが2時ちょっと過ぎ。ここで冷たい川の水を頭からかぶると本当に気持ちイイ〜!!


いかにも滑りそうな岩地帯

冷たい水で顔を洗うと気持ちイイ〜

 顔を洗ってすっきりしたら、本谷川を渡って林道へ。ここから先は舗装された林道を2km歩いて駐車場へ。疲れた体で舗装路を歩くのは苦痛だけど、右に本谷川の清流を見ながら歩くのもなかなかのもの。途中なぜか林道を通るクルマに遭遇しながらも、何とか駐車場に到着したのは2時半。


本谷川の橋を渡って林道へ

駐車場に戻ったのは2時半でした。

 結局6時間弱で登山を無事に終了し、終わってみて思うのは「恵那山ってイイ山だな〜!」と言うことなのです。景色は素晴らしく、登山道もそれほど険しくない、さらに紅葉も素晴らしく、とにかく登ってヨカッタ!そんな事で着替えを済まし、大満足で広川原登山口からクルマで帰路へついたのは3時。しかし登山の後には温泉へ、と言うことで向かったのが治部坂高原にある宿り木の湯。昼神温泉を過ぎ、R153の登り坂を順調に登っていくと、峠の手前で2台前に黒煙をもくもくと吐いているワンボックスを発見。


僕を救ってくれたイプサム
 かなり迷惑だよな〜、と思っていたら運良く登坂車線となり、このワンボックスが左の車線へ。当然前のクルマがダッシュ!と思ったら思ったより速度は上がらず・・・なんで〜??と思って前のクルマに着いていったらなんとネズミ取りをやっているではありませんか!!仮に前のクルマが遅いワンボックスを追い越した後、僕に進路を譲ったら完全に僕は捕まっていました。前のクルマは煽られるのを承知で進路を譲らなかったのでした。本当に前のイプサムに感謝感謝!なのです。

 捕まらなくてヨカッタ〜!と大喜びしていたら、すぐに治部坂高原へ。お目当ての宿り木の湯は治部坂高原スキー場のすぐ近くにあって、何度も近くは通っているけどなぜか一度も入ったことがないのです。案内板に従って宿り木の湯の駐車場に行くと、それほどクルマがとまって無く、これは空いていてかなり快適かも。着替えを持って中に入ると、とっても感じのイイ受付のおばさんに500円を払い温泉へ。中に入ると予想通り、かなり空いていてこれならノンビリ出来るでしょう。この宿り木の湯はサウナや露天風呂はないけど、実際にお湯に浸かるとちょうどイイ温度で、ゆっくりとお湯に浸かっていられる絶妙な感覚。それなのでかなりゆっくりとお湯に浸かると本当に気持ちイイ〜。なぜ今までここに来なかったんだろう、と思いながらゆっくりと汗を流し、登山に続いて温泉も大満足なのです。


治部坂高原宿り木の湯

とっても快適なお湯でした

 お湯に浸かって汗を流すと時間は4時過ぎ。ここからは行きと同じ道のりをクルマを走らせ、途中土砂降りの雨に遭いながらも自宅に帰ったのは6時半。最初はスタートが遅すぎて、山頂まで行けないかも、と心配した恵那山登山だったけど、理想的な時間に帰宅が出来、素晴らしい思い出と心地の良い疲れ、さらに大きな達成感と共に無事終了したのでした。

おしまい

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